成功体験から100%の力を引き出す秘訣

成功体験は最高の勇気づけ

ずっと努力を続けていたことに結果が出た、自分が苦手意識を持っていたことをクリアできた、そういった「成功体験」は、私たちに更なるチャレンジへの力と自信を与えてくれるものですよね。実に「成功体験」は、とてもパワフルな自分への勇気づけです。(「勇気づけ」とはアドラー心理学で「困難を乗り越える勇気を与えること」です)。皆さんも、子供の頃に、一つの「できた!」が次の「やってみたい!」につながった経験をしたことがあるのではないでしょうか。

 

とはいうものの、「大人になってからは成功体験から遠くなった」と感じている方もいるでしょう。それはとても残念なことですので、今日の記事は、成功体験を身近に感じ、そしてそこからしっかりとエネルギーを取り込むコツをお伝えしようと思います。

成功体験に「大小」も「優劣」もない

あなたは、「成功体験」というと、どんな体験を思い浮かべますか?試験に合格するとか、会社で優秀賞を獲得するとか、何か飛び上がって喜べる、人から祝福される、そんな特別な体験を想像されるでしょうか?

「成功体験」を、何か大きな、特別な体験と捉えていると、なかなか成功体験をするチャンスは訪れません。「成功」とは人それぞれ違うもの。Aさんにとって「そんなこと、成功のうちに入らないよ」といったことでも、それがあなたにとっての成功なら、それでいいのです。

 

例えば、人と話をするのが苦手であれば、「見知らぬ人と話ができた」という体験は、立派な成功体験です。怖がりな自分が大嫌いな人に「おはようございます」と言えたこと、遅刻がちな自分が5分家を早く出ることができたこと、こういった「自分にとって喜ばしいこと」「達成感を与えてくれること」は全部「成功体験」と考えましょう。

 

そして、成功には大小や優劣はありません。試験に合格することが「良い成功」で、家を5分早く出ることで遅刻を免れたことが「取るに足らない成功」なのではなく、そのどちらも、当人にとっては喜ぶべき貴重な人生経験なのです。どんなに些細な成功でも、喜び、認めていいのです。

 

このように捉えてみると、あなたの日常には意外に沢山の成功体験があることに気づくのではないでしょうか。

成功体験に水を差さない

上に書いたように、成功体験は素直に認め、喜ぶべきものです。ですが、私たちは「成功体験を濁らせる癖」を持っています。何か上手く行ったことがあっても、

 

もっとxxなら、〇〇だったのに(なのに)

 

という風に、足りない部分を見てしまう癖です。

 

目指していた志望校に受かったのに、「もっと内申点が良ければ、もっとレベルの高い学校を狙えたのに」とか、「もっと数学が得意だったら、楽に合格できたのに」と言ったように、成功体験に水を差したい気持ちになるのが私たちです。充分成功しているのに、足りないところに注目し、「もっと」と求めてしまうと、成功体験から得られるはずのモチベーションや楽観的な気持ちがしぼんでしまうのです。

 

もちろん成功にも「改善点」が見つかることはあるでしょう。「今回は充分上手くいったけれど、次は更に上手くやってみたい」と思う気持ちはとても大切です。ですが、改善点に向き合うのは、自分の成功を充分に味わい、祝ってからでも遅くありません。

 

まずは成功したということを心から喜び、自分の胸を満足感と達成感で満たしてあげてください。「やった!」「できた!」「嬉しい!」「うまく行って本当によかった!」…子供のように純粋に喜びを感じ、心から微笑むことができる時、成功体験はあなたのエネルギーになります。成功体験にわざわざ水を差し、喜びを薄める必要はありません。

 

 

成功体験に乏しいと感じる時は、是非

 

1)どんなに小さな成功体験も大切にする

2)成功体験に水を差さず、素直に、心から喜ぶ

 

この2つを意識してみて下さい。

少しずつ勇気と自信が育っていきますよ。