マインドフルネス瞑想・あると便利なグッズ紹介

身体が楽になるように座ってOK!

マインドフルネス瞑想には、歩行瞑想やマインドフル・イーティング等、色々な瞑想スタイルがありますが、今日お話しするのは「静坐瞑想」、つまり「座って行う瞑想」のことです。基本的に、静坐瞑想を行うのに「どうしてもなければならないグッズ」はありません。必要なのは、時間と、自分だけ。

マインドフルネス瞑想の静坐瞑想には「苦行」の要素はありません。私が初めてドイツ人の先生から静坐瞑想を学んだ際、「足のしびれや痛みを必死に我慢する必要はない」「苦しいと思ったら、いつでも姿勢を変えていい」「床に座るのがつらくなったら、椅子に移動してもいい」と言われ、「瞑想中は何があっても動いてはいけない」と思っていた私は、とてもびっくりしたのを覚えています。ただし、「その痛み、姿勢を変えたいという欲求、その欲求に従う自分、姿勢を変える過程をしっかりと意識しなさい」とも言われ、なるほど、と納得したのも覚えています。つまり、静坐瞑想中は「楽に座ってよいが、身体感覚、心の動きにしっかりとマインドフルな状態を維持しなさい」ということです。

今日は「楽に座る」ための、便利グッズをいくつかご紹介します。いずれも私が愛用しているものです。

座布団

「なーんだ、座布団か」と思われるかも知れませんが、直に床に座るのと、座布団があるのでは楽さが全く違います。私が使っているのは90センチ四方、厚さ4センチ程度のしっかりしたものです。くるぶし等、床と接する体の固い部分を座布団が柔らかく受け止めてくれるおかげで、長い間楽に座っていられます。下半身も安定します。瞑想が習慣化すると、座布団はだんだんと汚れてくるので、カバーを取り外して洗えるものがお勧めです。座布団がない場合は、厚めのヨガマットやフリースのブランケットをたたんだものなどでも代用できます。私は瞑想会や合宿に行く時、持ち運びしやすい厚めのヨガマットを持参しています。

瞑想クッション

私は上にご紹介した座布団の上に瞑想クッションを置いて、それに座って瞑想をしています。瞑想クッションを使うことで、両モモと膝から下がしっかりと床に接し、下半身がより安定します。特に体が硬く、胡坐をかくと膝が少し床から上がってしまう(床と膝の間に空間ができる)方は、瞑想クッションを使うととても楽になります。膝から下の部分が床から離れていると下半身はぐらぐらしやすく、腰のあたりに無駄な力が入りやすくなりますので、瞑想クッションがない時は、丸めたタオルなどを膝と床の間の空間に差し込む等、工夫が必要です。

瞑想クッションにはいくつか種類がありますが、一般的なもの2種をご紹介します。

1.丸形

日本で手に入る瞑想クッションの主流は丸形です。これをお尻の下に敷いて胡坐をかいてもいいのですが、私のお勧めは、この上にまたがり、正坐をするように座る方法です。クッションにまたがると、太ももとふくらはぎの間に空間ができるため、足がしびれることがありません。お尻がしっかりと丸い座面に乗ることで、下半身はしっかりと安定します。

↓前から見たところ。

↓横から見たところ

 

2.三日月型

ヨーロッパで人気がある形です。お尻が持ち上がり、太ももが半月部分で下から支えられ、かつ、膝から下が床にしっかりと着くので、無理なく心地よい安定感が得られます。私はこちらを主に使っています。上述の通り、身体が硬いと胡坐をかいたときに膝が床から浮いてしまい、下半身が不安定になりがちなのですが、半月型のクッションを使うとそれを自然に防ぐことができます。ただし、個人的な感想ですが、上の正坐タイプよりも背筋が丸まり猫背になりやすい気がします。

瞑想クッションは2000円程度から手に入ります。30分以上座ってみたい、という方、ひとつ「マイクッション」をお持ちになっても良いかと思います。

ショール等の羽織りもの

特に秋冬は時間帯によっては室温が低い場合があります。座りはじめは感じなくても、だんだんと身体が冷えていくのを感じることがあります。瞑想中に寒気を感じたら、羽織ったり、下半身を覆えるような大き目のマフラーやショールなどを手の届くところに置いておくと便利です。私は夏場以外、いつも座布団とクッション、羽織りものをセットにして準備しています。

瞑想を習慣化するコツについては、別の記事を書く予定ですが、コツの一つがこの写真のような「瞑想コーナー」を部屋に構えてしまうことです。ちょっとした隙間時間にすぐ座れる場所があると、静坐瞑想がだんだんと日常の中に溶け込んでいきますよ。

タイマー

瞑想中に「何時かな」「何分座ったかな」と気にすると、集中対象から意識が外れやすくなります。瞑想を始めたら時間の概念を忘れることが大切ですので、安心して瞑想できるようにタイマーをかけておきましょう。最近はたくさんの瞑想アプリが無料でダウンロードできるようになりました。ほとんどの瞑想アプリにはタイマー機能がついていますし、自分の好みのベルの音を選べるものもあります。

私が愛用しているのは、実は瞑想アプリではなく、スマートウォッチのタイマーです。スマートウォッチのタイマーは、バイブレーションで優しく瞑想時間の終了を教えてくれ、瞑想の度にアプリを立ち上げる手間も省けます。私は、自分がよく使う時間をあらかじめセットしておき、いつでもスタートできるようにしてあります。

もしもご家族やお友達に頼めるのであれば、小さなベル(私が持っているのはチベットのもの)や、おりんを鳴らしてもらってもいいですね!ベルやおりんの音が始まり、ゆっくりと小さくなり、やがてはスッと消えていく様を意識しながら、瞑想をはじめ、瞑想を終えるのも、心を落ち着ける効果があります。

いかがですか? 瞑想を始めてみたくなったでしょうか?

毎日続けていくためにも、ご自分のお気に入りのカラーのクッションや、お気に入りのアプリを探してモチベーションアップを図ってみましょう。冒頭に書きましたように、グッズがないと瞑想ができないわけではありませんが、瞑想は「大切な自分と優しく向き合う時間」です。できるだけ心地よく座れる環境を整えましょう。